慈雨のイギリス留学日記

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開発屋になりたい

鬱と不安は違うんだそうです - Depression and Anxiety

計画していた記事は全く書けず、思いつきの記事だけ増えていきます。なんなんでしょうね。

 

Note takingの訓練として、鬱と不安についてのレクチャーを受けました。内容がとても面白く、会社時代のことを思い出させるものがあったので、ご紹介したいと思います。

 

 

1.鬱(Depression)ってなんでしょう?

そんな問いかけをされると、本当に困っちゃいますよね。どこからが鬱で、どこからは病気じゃないのかとか。新型鬱は鬱に含まれるのかとか。
でも先生、めっちゃあっさり定義しました。え?そんなの初耳だよ!?

鬱(Depression) >>>>>>> 悲しみ(Sadness)

えっ、えっ?そういうことなの????さらに、

不安(Anxiety) >>>>>>> 心配(Worry)

そういう上位互換的な言葉だったんですか?そして鬱と不安が別のものだなんて、考えたことなかったよ。(ただし、実際は相互に強化しあったりするんでしょうけど)

 

2.では、鬱(Depression)と不安(Anxiety)の違いは?

(Depression)は過去に対する感情であり、不安(Anxiety)は未来に対する感情であるとのこと。さらに鬱(Depression)はパワーが不足してしまう状態であり、不安(Anxiety)は逆に緊張が高まる状態であるとのこと。

よって、症状も微妙に異なります。共通しているのは「集中力の欠如」ぐらいみたいです。鬱だと食欲なくなったりとか、無感情になったりとかする一方、不安だとイライラしたり、筋肉が緊張するんだそうです。

専門知識がないのであれですが、言われてみれば納得かも。むしろなんで私は今まで一緒くたに考えていたのだろうか。

 

3.“私は大丈夫”じゃなかった!

会社で最も辛かった時期(パワハラ、業務過多、監督不行き届きなどなどで…)に、まだ大丈夫、私は大丈夫って言い聞かせながら仕事していました。

周りにはもっとすごい環境でやっている人もいたし、そういう人の中から鬱病になってしまう人がいても、私はそういう症状がなかったし。むしろよく食べ、よく眠り、結構たくましく元気にやっているつもりでした。

でも。もしかして。

私って少しやばかったんじゃないだろうか。不安(Anxiety)的な意味で。よく考えたら、私が想定していた「病気」って鬱病だけだったんですよね。不眠はない、力が湧かないということもない、死にたいと思ったりもしない、だから大丈夫だって。チェックしていたの鬱(Depression)の症状ばかり。

不安が病気だなんて考えたことなかったし。完全に見落としていました。せっかくなんで、あんまり認知されていなそうな不安障害(Anxiety Disorders)について内訳をご紹介します。

1. PTSD (Post Traumatic Stress Disorder) 心的外傷後ストレス障害
2. Panic Disorder パニック障害
3. OCD (Ovsessive Compulsive Disorder) 強迫性障害
4. GAD (General Anxiety Disorder) 全般性不安障害
5. Phobias 恐怖症

1-3は聞いたことあった。でもこれらが不安(Anxiety)として括られるなんて知らなかった。4は聞いたことなかったし、5については、え、これって重要なことなの!?あるあるじゃない!?って感覚でした。

説明を聞いてみて、私はGAD (General Anxiety Disorder) 全般性不安障害に近い状態だったんじゃないかと思いました。結構私、追い詰められてたんだな…。

 

4.ストレスに対する反応は人それぞれだということ

この障害の特徴は、不安が長く(long time)、そして一般化されている(generalized)というところにあるそうなんです。

よく考えると、めっちゃ当てはまるんですよ。私はその期間ずっと、いつも何をやっても不安でした。一挙手一投足、パワハラの先輩に評価される気がして。正直どうでもいいようなミスですごく自分を信じられなくなったり、他人の他意のない一言を深読みしすぎたり、ちょっとメールの回答が遅いだけで忘れられてるって信じ込んだり。特に人の行動と言動に対する深読みがやばかった。私のことを大事にしてくれてる技術系の人たちのことまで、ちょっとでも引っかかりがあると「私のこと軽んじているのでは?」と考えていた。そして、それが鬱(Depression)という形ではなく、怒りという形で表現されていたのですね。怒りになるっていうのは、緊張が過剰になっているとも取れるような気がします。そう考えるとまさに不安(Anxiety)の状態なんですよね。

将来志向なところも不安(Anxiety)らしいです。確かにいつもいつも、このレベルで将来やっていけるのか。もっと自分の粗探しして直していかないと使える人材になれないんじゃないかとか、ずーーーーーーーーーっと、思ってましたね。

私が声を大にしてお伝えしたいのは「鬱じゃなくても、不安障害かもしれんぞ!気をつけろ!」ってことです。鬱とは正反対の症状だから、鬱しかマークしていないと大丈夫って思い込みやすいと思います。気をつけましょう。ストレスに対する反応は一人一人違います。

 

5.安心感の中で生きるということ

でも、その後。機会があって、カウンセリングを受けることができ、今ではこの状態からかなり解放されいていると思います。カウンセラーと一緒に、自分の中にものすごい量の不安が溜まっているのを見つけて、ちゃんとケアしました。半年かかりましたけどね。

同時に、歳をとることについて考えるようになり(歳とったら女は価値がなくなるって考えから離れたくて、いろいろ試行錯誤しました)、そのおかげで、「今」に集中することを覚えたのも助けになりました。将来のことを考えすぎるのも不安の要因になっていたので、それをたまたま断ち切れたのは、ある意味不安の供給元を潰したようなものであったのではないかと。レクチャーしてくれた先生の説明を見る限り、こういうの、今流行りのマインドフルネスの方法なんですって。いえーい、教えられなくてもできたぞー!笑
(いやー、きっかけの一つであった「東京タラレバ娘」には感謝しないといけませんね。あんまり私は内容に納得してませんけどね。)

カウンセリングと試行錯誤を終えた後、ふと「あ、安心感の中で生きるってこういうことか」と思いました。すれ違う人、一人一人にさえ敵意を読み取ろうとしていた私。そりゃイライラもすれば、会社でキレキャラにもなります。ええ。でも、電車で、駅で、カフェで出会う見知らぬ人たちが、好ましいものに思えるようになったので、今はとってもほっこりしていられます。

 

そしたら海外一人旅だって、全然楽しめるようになりました。ベルギー楽しかったな。
(写真はodds and endsさんからお借りしました。http://odds-and-ends.jp
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ではでは。