アラサー必見!まさかの期限切れ!?大人の予防接種 - 社会人のドタバタ留学手続き
注射をするときは、針をじっと睨みつけて痛みに耐えます。こんにちは、慈雨です。
日本に住んでいれば、世代間の差違こそあれ、多くの方が一通りの予防接種を済ませていると思います。ですが、子供のころ親に受けさせてもらった予防接種。永久に有効というわけではありません。油断してませんか?
予防接種はアラサーにもなると、すでに効力が消えている・落ちているものがちらほら。すべての人が見直しが必要なのですが、よい機会ですから、留学を機に一度見直してみましょう。
※あくまで私がどんな予防接種を受けたか、という記録です。医療の専門家ではないので、記事の内容や予防接種の効果・リスクには責任を負いかねます。予防接種を受けられる場合は、お医者様に相談しご自分の判断で行ってください。
1.イギリス留学のルールは?
まず、予防接種が必須なのかどうか確認してみましょう。2017年4月時点において、イギリス大学院に留学する場合、VISA取得・入国手続きでは、予防接種や予防接種の証明書は特に求められていません。オーストラリアはあるそうです。
では、進学先大学はどう考えているでしょうか。大学のウェブサイトでVaccinationsに関する記載を探してみてください。私が進学する大学は、MMRとMeningitis ACWYのみ予防接種を受けるよう記載がありました。
↓↓↓だいたいこのようなページを各校設けていると思います。
You are advised to have the following vaccinations if you haven't Already had them.
麻疹、おたふくかぜ、風疹は日本でもルーチンワクチンとして浸透しているので、子供のころ受けられた方が多いのではないかと思います。では髄膜炎はどうでしょうか?受けたことがありますか?ないですよね~~~。
実は髄膜炎は、重症化すると死に至ることもある怖い病気である上に、近年イギリスの学生寮で流行することがあるそうです。大学によっては証明書の提出を求める場合もあるようなので、まず学生課に問い合わせて確認をしましょう。
また、米国、ヨーロッパ、特にイギリスなどでは寮生活をする学生間での流行がしばしば発生し、問題になっています。
そのほか、注意を払うように大学のサイトに記載があったのは次の感染症です。これらについては、予防接種を受けるようにとは記載されておらず、どのような症状があるかが解説されています。
- Whooping Cough: 百日咳
- TB (Tuberculosis): 結核
BCGワクチン(結核ワクチン)については、その有効性を疑問視する専門家もおり、要不要の意見が分かれるようです。私が子供だった1990年代は全員問答無用で受けていたように思いますが。
調べてもいまいち正確な情報が得られなかったので、詳細は控えます。ですが、子供はともかく、大人だと受けないという選択をする方もいるようです。厚生労働省はBCGワクチンは有効、という見解のようですね。
生後1歳までのBCGワクチン接種により、小児の結核の発症を52~74%程度、重篤な髄膜炎や全身性の結核に関しては64~78%程度罹患リスクを減らすことができると報告されています。
2.基本はルーチンのワクチン。子供時代の有効期限に注意。
私はかかりつけ医と、トラベルクリニックと相談し、確認が必要なワクチンは次のとおりであると結論付けました。
- 麻疹、おたふくかぜ、風疹、(水痘) ←大学指定
- 髄膜炎 ←大学指定
- 破傷風、ジフテリア、百日咳 ←大学注意喚起
- 結核 ←大学注意喚起
- A型肝炎 ←かかりつけ医推薦
- B型肝炎 ←かかりつけ医推薦
- 黄熱病 ←一部の国に渡航する際にイエローカードが必要(イギリスは不要)
下線を引いたものはルーチンワクチンです。よって0歳から4歳ぐらいの間に予防接種を受けたことがありました。しかし!なんとこれらのワクチンの中には持続期間が10~20年程度と言われているものもあるのです!アラサーはひとたまりもありません!
そろそろ更新のしどきということで、私は水痘以外は全部やり直しました。健康には変えられませんから、面倒がらずに母子手帳を引っ張り出して確認しましょう。できればこの機会にエクセルにでも接種履歴をまとめておきましょう。
また、かかりつけ医にあらかじめ相談したところ、肝炎は受けたほうが良いということで、これらを追加することにしました。私の場合、数年前にインドに行ったときにA型肝炎は済ませているので、今回はB型肝炎に挑戦。
ただ、これらのワクチンも結構高いですし、その割に有効期間短かったりするので、必ずしも受けるのが賢いとは限りません。よくよく検討しましょう。
3.トラベルクリニックに行ってみよう!
大体の目算がついて、自分の接種履歴をまとめたら、資料をもってトラベルクリニックに行ってみましょう。トラベルクリニックを勧めるのは、次のようなメリットがあるからです。
- ワクチンがそろっており取り寄せの時間が発生しにくい
- 同時接種になれており一回に3本くらい打ってくれる
- 社会人が来院しやすい場所や時間にある
来院の際は予約が必要な場合が多いです。あらかじめ電話してみましょう。私が利用したのは品川の病院です。きれいだし、オペレーションもスムーズです。先生も優しい。ただし、B型肝炎の予防接種に対する考えが先生によって違ったため、ちょっと混乱しました。
病院に行くときは次の書類を持っていくとスムーズです。
- 母子手帳
- 予防接種のリストと接種履歴をまとめたもの
- 大学のVaccinationsのページのコピー
- スケジュール帳
4.バランスの中で接種品目を決める。
さてさて、大体予防接種のことが分かったところで、お金とスケジュールとリスクの話を検討しましょう。まずお金。私が今回かかった予防接種費用は以下の通りです。
- 麻疹、おたふくかぜ、風疹、(水痘)--- 2万円弱
- 髄膜炎 --- 2.5万円程度
- 破傷風、ジフテリア、百日咳 --- 1万円弱
- 結核 --- 受けませんでした
- A型肝炎 --- 過去に接種済み
- B型肝炎 --- 2万円弱
- 黄熱病 --- 過去に接種済み
ポイント1:費用
いや~~~~~。高かったですね。予想以上に。そして保険がきかないし、保険がきかないものは会社の福利厚生カフェテリアも使えなかったりして。完全自腹ですよ。しっかり留学予算の中に入れておかないと泣きを見ます。
ポイント2:効果
今更ですが、B型肝炎はそんなに必要だったのかなあと思います。だって5年ぐらいしか持たないらしいんですもん。ちょっと悔しい。よく考えればよかった。しかも、定着率が結構低いものらしく、3回摂取しても抗体がつかないことがしばしばあるとか。3回も受けてそれって、きついよ…。
一方結核は、お医者さんの信念に押されて、接種しないことになりました。大人にはあんまり意味がないというのがお医者さんの説明です。そうなんですかね~。
そのほか、主にルーチンのものですが、これは受けてよかったと思います。ルーチンに入る病気は、なるべくしてルーチンになっているはずです。それだけ、政府もWHOも警戒している病気なわけですから、効力が切れている以上は更新すべきかと。それにこれらはそれなりの持続年数があるので、そんなに損した感じはないですね。
ポイント3:スケジュール
これだけ打てるとなると、いっぺんに全部は接種できませんから、少なくとも2回は通院することになると思います。私は一回目3本、二回目2本で打ちました。インフルエンザの予防接種でも十分疲れるのに、3本は結構きつかったです。これが限界かな。
また、どのワクチンが原因かは謎ですが、二回とも接種後ものすごくだるくなったので、あまり大事な予定がある所に予防接種は入れないほうがよさそうです。特にIETLSの前に予防接種をするのは最悪です。
さらに、B型肝炎のワクチンは、1回目→一か月後に2回目→半年後に3回目、と打つ必要があるので、早めに接種を始める必要があります。これはA型肝炎も同じです。
ポイント4:リスク
個人的には、予防接種には当然リスクがあるものと思っています。いままで予防接種で具合が悪くなったことがない私でもです。何年か前に子宮がんの予防接種が問題になったりしましたよね。私はその信憑性などは全く分かりませんが、何かあるかもしれない、という考え方をすることが大事だと思います。
ルーチンワクチンについては、子供のころに受けたことがあり、その結果何も起きていませんから、おそらく問題なかろうということで安い海外産のワクチンにしました。一方で、今回初めて受ける髄膜炎とB型肝炎は国産を選びました。
国産が必ず信頼性が高いということではないかもしれません。モノによっては海外産のほうが多くの使用実績を持っている場合もあるでしょう。でも国産の場合、何かあったら「独立行政法人医薬品医療機器総合機構法」による救済を受けることができるそうです。
国産を信奉するわけではありませんが、このような理由により、自分が不安に感じるワクチンについては、国産という選択もありだと思います。
ではでは、予防接種頑張ってくださいね~